「絵を買うのは経済的に余裕のある人が買うのですよ」といつか誰かが言ったが経済的に余裕がなくても版画を買ってきた。絵画的に価値があるのかと言われればないのかもしれない。価値があるかないかは購入した人の判断で変わるのではないかと思う。

私は、垣野内成美さんの吸血姫美夕が好きで、その版画を余裕がないのにかかわらず、購入した。彼女の作品の魅力はボカシが上手く人物の全体像がとても上手い。また、女性キャラクターは可愛く、男性キャラクターはカッコイイところだ。

不思議な世界感を描く彼女の絵は私にとって価値のあるものだったが、人が見れば漫画の絵であるため価値がないと思われても仕方ないのかもしれない。でも絵画的価値で購入しているわけではないのだからそれでいいのだ。そして、別の絵として羽住都さんの絵も購入した。一つは小説本で裏表紙に描かれていた「一つになりたい」という絵。

縦長で幅はそんなにも広くないが、女の子が座り遠くを見ている絵に何故だか妙に惹かれた。何を思いどこを見つめているのかという事が。そしてもう一つ「光に願う物語」これは版画描き下ろしの作品だった。この作品には話があり、何か願をかなえる為には代償が必要ということで女の子が願い事をするために裸足で崖を登り、今まさに願い事をしようとする瞬間を描いた絵だった。

その願い事をしようとする女の子の後ろには鳥の翼のような羽をもったドラゴンが現れている絵だ。私はその絵を気に入り、幸せが舞い込むようにと玄関に飾った。透明水彩で描かれた絵はとても綺麗で玄関から入る光によく映えていた。本当に幸せがやってくるのではないかと思うようなそんな優しい絵だ。

この人達が描く絵は本当に綺麗だ。もしかしたら、画家の想像力を超える心の綺麗さの表れかもしれない。書く絵や色はその人の心を表すものでもある。心が落ち着いていないと、とてもまとまった構図の絵を描くなんて難しい事この上ない。海外画家で好きな画家はアルフォンス・ミュシャだ。彼の描く絵は現代の絵画の礎になっている。彼らの絵はこれからも先の人々に残っていくだろう。そして、新たな絵画を生み出していくことだろう。